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ワームがいいから釣れたのさ
古くからの友人でコケチさんという方がいます。
なぜコケチさんと言うと、よく転ぶんでコケるのでコケチというあだ名がついたようです。
バイクに乗っていて、ツーリングに行っても、何でもないところですぐコケるのです。
私がバイクしか持ってない頃に、コケチさんの車でよく釣りに行きました。
コケチさんは、釣りは趣味ではないので、私との付き合いで竿を出す程度ですが、何故か毎回魚を釣ります。
北浦や霞ヶ浦でブラックバスが爆釣りの頃、ゲーリーの4インチカットテールのノーシンカーワームを付けさせると、40センチ近いバスをポンポンと釣ります。
まあ魚が多いし、誰がやっても釣れるでしょとその時思ってましたが、ある日
「コケチさん~フラフィッシングやってみたら」
と誘い、タックルも5番のパックロッドとリール、ラインのセットを買わせました。
飛んできた魚は?
そこで多摩川の第三京浜が走ってる下の流れで、コイを釣りましょうと、二人でフライロッドを振ります。
私はエルクヘアカディスの14番サイズのフライを、パクパクと浮いてるコイに投げています。
コケチさんには、18番サイズのモスキートタイプのフライを付けてもらい、投げさせてみます。
予め魚がもし飛びついたら、すぐ竿を上げて合わせなさいよと教えていましたが、コイがライズしてる場所は、15メートル先なのでビギナーのコケチさんは、そこまで飛ばせません。
4~5メートル先に毛鉤落ちて、ぴちゃぴちゃと水面を叩いています。
「あっ何だー」
と言う声とともにコケチさんの竿には、15センチ近いオイカワがぶら下がっています。
竿を上げる瞬間にオイカワが毛鉤に飛びついたようです。
竿をあおった時にラッキーにも魚が外れず飛んできたきたようです。
うーん悔しい~、何故なら多摩川でまだ私はオイカワを釣った事がありませんでしたから…。
私が名古屋に住んでいた時に、遊びに来たので琵琶湖の長浜にブラックバスを釣りに行ったところ、私は1匹も釣れないのに30センチオーバーのブラックバスを夕暮れに釣りあげました。
「ああ~何か引いてる~みたいっ」
て言って足元にブラックバスをずり上げていました。
私が東京にもどってからは、バイクキャンプで何度かツーリングを一緒にしましたが、中禅寺湖ではホンマスの稚魚が盛んにライズしていて、コケチさんは滅茶苦茶なキャストで2匹ヒットさせて、
「遊漁料が2000円だからこの魚1匹1000円だぜ」
と言っていました。
日本最北の島でビギナーに釣られる
北海道にツーリングに行った時です。
途中で合流して道北に行き、稚内から礼文島に渡り、キャンプ場に泊まっていました。
次の日の朝起きるると、コケチさんのテントが空です。
何でも礼文島を徒歩で縦断したいから朝早くテントを出たと、携帯に電話がありました。
私は釣りしか興味がなかったので、さっさと撤収して稚内に午後の便のフェリーでもどりました。
後、コケチさんはディパックの中に、フライタックルがお弁当と一緒にはいっていたので、縦断コースの間で小さな池があったので休憩していたそうです。
タバコを吹かして、吸い殻を池に投げたら魚がライズしたそうです。
コケチさんには万能フライのエルクヘアカディスを10本ほど持たせてありました。
それを付けてキャストしていたら、何投目かに小さい魚が掛かってすっ飛んできたようです。
「あんたにもらったフライ投げたら釣れちゃったよ~」
と電話で話すコケチさん。
あ~自分も行ってればよかったな~と悔しい思いがしました。
多分オショロコマでしょう。
写真を見せて確認してもらいました。
日本最北地で、オショロコマをフライで釣ってしまったコケチさんです。
その後私は、羅臼川でオショロコマを釣りましたが、礼文島でも釣りたかったなぁ。
ビギナーズラック恐るべしですね。邪心がなし、釣れても釣れなくてもいいやと竿を出す、そうすると経験者より、魚が釣れてしまったりするもの?
なのでしょうか。