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釣り情報を聞いて
網走湖のキャンプ場で、釣ってきたアメマスを塩焼きにして食べていたら、木の上からエゾリスが見ています。
近くは網走川が流れています。
そこへ次の日の早朝に行き、フライロッドを振ってみますが反応がありません。
初めての場所はほんとにポイントが分からずあちこちとを探し、走り回る事になります。
屈斜路湖で釣るか釧路川に行くか弟子屈の町をバイクで走っていたら、鱒やというログハウスの宿が見えてきました。
デッキには釣り人のウェイダーが干してあります。
情報を仕入れようと寄ってみます。
スタッフらしき人が出てきて、お話させていたにだくと、今朝フライフィッシング行った人が釧路川で40センチのニジマスを、カディスフライで2匹釣ってきたと、話してくれました。
安宿紹介冊子の購入ついでに、何か所かめぼしい場所を教えていただき、摩周付近の釧路川に行って見ます。
そこはトウベツ川が合流している場所です。
まだイブニングには時間が早いのであたりを探索してみます。
釧路川は流れが早く重いので、軽いフライタックルでは厳しそうなんで、トウベツ川よりに行って見たところ、一人年配の人が川に立ちこんでフライロッドを振っています。
小さい魚が結構な割合で釣れているようですが遠目なので魚の種類は分かりません。
私もウェイダーを履き土手を歩き、100メートルくらい上流のトウベツ川に入ります。
ドライフライをキャストしますが魚からの反応はありません。
確か鱒やの方から聞いたポイントは、この辺だよなと、めぼしい場所にフライを投入していくのですが反応はありません。
夕暮れで一番いい時間帯なのですが水面で反応しないのでフライを沈めてみる事にします。
トウベツ川でフライフィッシング
この時、私のタックルは6番9フィートのフライロッドにWFの6番フローティング、4Xのリーダーを使っていました。
岸際は大きなブロックが入っていて、そのブロックの上からキャストします。
トウベツ川の川幅は25メトールくらいでしょうか、沈むフライはそれほど多くは巻いてきていません。
スタンダードな14番フックで巻いたシルバーマーチブラウンというフライを付けて川の真ん中へキャストします。
私は右岸から釣っています。
流れは左から右に、適度な流れでラインに引っ張られたフライは岸際まで流されます。
何度か繰返して、岸際まで流れたフライをゆっくりと回収するため、ラインをリトリーブ(引っ張り)します。
ゴン!とアタリがあり手元に手応えがあり、魚が掛かったようです。
えっ?と半信半疑、まさかウェットフライで岸際でヒットするとは…。
そういうときに限ってランディングネットをバイクに忘れてきた事に気付きます。
運良くバレずに手元まで寄せてきてさっと手を出して岸上に放り投げます。
30センチにはとどかず、27~28センチほどの立派なヤマメでした。
バイクに積んだ荷物を取りにもどり、ランディングネットを取ってきて、先程の場所にもどり、また釣りを再開します。
アタリは何度かありますがハリ掛かりしないので、プロフェッサーと呼ばれるフライに替えてみますと、ゴンゴン、とまたヒットしました。
今度は余裕を持ってやり取りしてランディングネットですくいます。
先程と同じくらいのサイズのヤマメでした。
まだ居そうでしたが、アタリが遠退き釣竿を仕舞います。
Tさんの奥さんは凄腕のフライフィッシャーだった
バイクを置いてある場所にもどり、帰り支度をしていたら釧路川との合流近くで、先ほど釣りをしていた方が車で通りかかりました。
「どうだい?」
声をかけられ、少し話をします。
先ほどその方が釣っていたのはウグイだそうでした。
「全部ウグイだよっ」と、
「どうだい近くにいい店があるから、夕食一緒にどうっ?」
とお誘いをうけます。
バイクで車の後からついて行き、すぐ近くの小さな小料理屋さんについて行き一緒に食事をします。
カウンターで二人並んで先ほどの釣りの事などを話します。
その方、Tさんは初老でもうすぐ定年だそうです。
個人で事業をされていて、毎年夏近くなると車で北海道に来ては、2か月くらいペンションに滞在して釣りをされるそうです。
Tさんの釣り方はフライフィッシングです。
昔、奥さんとよく先ほどの場所である釧路川とトウベツ川の出合いのポイントで、マスを釣っていたそうです。
「家内が川に入ってキャスティングを始めると、それまでいた近くの人がみんな逃げちやうんだよ、」
「何でかわかるかい?キャスティングがうまいので並みのフライフィッシャーは自分のキャストが恥ずかしくなって居なくなっちゃうんだよ」
と懐かしむ思いで 話てくれます。
その奥さんを癌で亡くし、芦屋の実家を処分して、今は東京広尾のマンションに住んでいると、話してくれました。