練習と実践は全く違う
よく護身術として武道を習い、実際にも緊急時にその武道が実践で使えるのかと思うときがありますが実際はどうなんでしょうか?
暴漢に襲われたりした場合、習い覚えた技が出てすぐ使えないと意味がありません。
型の稽古ばかりしていて実践で使えるのかといつも疑問を持ちながら修練していましたが、よく師範や先輩にこれはあくまで練習なんだからね、といつも言われていました。
沖縄空手の達人クラスの方などは型で使う動きで制圧してしまえるぐらいに修練されています。
昨日今日ではすぐ覚えられるものではありません、稽古内容がいつも2人で行う少林寺拳法などはかなり護身を考えたら実践用に使えるように思います。
テコンドーの蹴り技の実践
韓国空手といわれている韓国の国技でもあるテコンドーですが、今や日本でも知らない人はいないくらいに盛んになりました。私はテコンドーを習っていた頃はメディアにもあまり取り上げられず、それほど習っている人は少なかったです。
大阪の一部地域からは古くからテコンドーを教えていたそうですが、関東、東京近辺ではやっと協会が出来て活動を始められたくらいでした。
連続の蹴り技が主で 、半身になってステップを踏んで手技はほとんど無く、蹴りはステップでかわすといった感じでした。
実際に戦う場合はみんな靴を履いているわけでそうなると靴先で腹部を蹴っただけでも相当なダメージを相手に与えることが出来ます。
後ろ蹴りなど踵を使った蹴りなども、刃物を持った相手にもやや遠い距離からも有効でしょう。
ただエレベーターなど階段、狭い場所での攻撃はステップが使えませんし、近距離で蹴りを放つのは回し蹴りより、膝蹴りや前蹴りが効果的です。
手の方が普通の人は使い慣れています、蹴り技を手で絡めて取られた場合かなり不利になりますし、相手が複数の場合はすぐやられてしまいます。
防御にも腕受けや外受け、顔面の攻撃にも手であごをカバーするのに使います。
この辺はテコンドーの練習では普段手技の練習は行わないので別に練習が必要です。
何でもありのノールールで習った技は使えるのか?
口論からはじまる実践の乱闘では、有利なのは先手必勝ですが、人が見ている所では、過剰防衛などでになり不利になります。
しかし緊急の場合などは逃げ場がない場合はそんな事を言っていられませんし、戦うしかありません。
ローコンバットのルークホロウェイなどの映像を見ると、パンチや肘打ちを多用してかなり実践的です。
空手の技がそのまま実践で使えるとは到底思えません。
素人のが放ってくる滅茶苦茶なパンチほど軌道から外れているのでさばきにくいものです。
空手の組手のようにハイ構えて、1.2と脇に構えた拳を突いてくるなんてことはありません。
この辺はやはりSPやボディガード、警備業や用心棒などの職業の方が一番実践経験が豊富なので対処の仕方を知っているはずです。
酒場の用心棒をしていたジュラルド・ゴルドーなどはかなり実践の経験があります。
相手は武器を持っているかもしれません。
新幹線車内でナイフやオノを振り回して女性を襲い捕まった青年がいました。
止めにに入った男性は残念な事に命を落としました。
素人が興奮している状態で凶器を無茶苦茶に振り回す状態を冷静に取り押さえるには困難です。
長い棒や刺されて平気なような防具のようなもの(鉄板が入ったカバンなど)が必要ですが日頃そのようなものを持ち歩いている人などガードマン以外にいません。
なら武道を習っていても意味がないのかと思われますが、そういう場合でも武道で心のコントールを日頃から出来るように修練していれば、最悪の場合を避けられる事が出来る、生還できる率があがります。
武道の高段者でもいざその場になった場合は、どうなるのか誰でも分かりません。
まず危ない場所には行かない、人混みを避ける、酒を取り扱う場所には行かないなどするものです。
実践訓練だなどといい、わざわざ繁華街などに出向き、危なそうな人にちょっかいを出すなどはもっての他でしょう。
何が言いたいのかというと結局、どの武道が一番実践に効くのかではなくて、あくまでも個人の強さや技の使い方により変わるので、その場にならなければ分からないという事です。
守らなければならない家族などが居た場合は、自分だけとっとと逃げるわけには行きません。
意を決して戦うしかないのです。素手で戦うなどと考えないでそばに武器になりそうなものがあったらそれで対応した方がいいです。
相手が刃物や武器を持っていたら武道の高段者の人でも素手で取り押さえるのは至難の業です。
なら武道は意味がないのかと思われてしまいますが、いざというときの心構えや精神修養としての要素が強いという事です。
道と名前が付いているの武道鍛錬で得た教訓を日常生活にも生かせるようにするという事でしょうか。
習っている武道は無駄にはなりませんので信じて進みましょう。