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釣りが盛んだった頃は
最近は、釣りが取りあげられる事がめっきり少なくなりました。
テレビの釣り番組も少なくなり、有料の釣りビジョンという番組が1日中、釣り番組を流していますが、同じ内容を何度も流しています。
時間をずらして流しているので、見れなかった人にはいいかも知れませんが、ビデオが普及している昨今、そんなに同じ内容のものを繰り返し流すよりは、新しい情報や番組をもっと増やしてもらいたいものです。
無料で見れるのAbemaTVの釣り番組は、ほとんどがブラックバス釣りです。
特定外来生物、駆除対象になったバス釣りは、民放ではおおやけに釣り番組を作る分けにはいかなくなったようです。
ブラックバスが悪い訳ではなく、何も考えず、ただ釣り場が増えればいいという思いで、釣り人らがブラックバスを全国に放流して行った結果が今の現状です。
釣り人やメーカー、釣り関係者による放流です。
ついには特定外来生物に指定され、駆除対象になってしまいました。
1973年から10年間にわたり『週刊少年マガジン』で連載された『釣りキチ三平』は釣り人口を増やしました。
漫画で分かりやすく、釣りの素人がその漫画を見て始める人が多く現れます。
釣りの種類も多く、川や渓流、湖、海釣りや海外の釣りまで紹介されています。
現在では、その年代の方が歳をとり、ルアーやフライの釣りから足を洗い無難な釣りに変わる方も多く見かけられます。
釣り場に近い所に住んでいる方は、その釣りにあった釣り方で釣りは可能ですので、高齢になっても初心者には敷居の高いフライフィッシングなどを続けてられる方もいます。
1970年から1980年後半までは、釣具店や釣り雑誌も増えて、世の中の景気も良かったので、高価な釣り竿やリール、ルアーが飛ぶように売れました。
ブラックバスが各地に広がり、芸能人もバス釣りを始めたりして、マスコミに取りあげられます。
平成になり、『スーパーフィッシング グランダー武蔵』という漫画がバス釣りブームに乗っかって、1996年11月号~2000年2月号にかけて連載されました。
アニメ化された後に、バンダイから漫画で取りあげられたルアーなどが販売されて、大変な人気になりました。
潮来釣具店の店主、村田基氏も相乗効果で有名になりました。
この頃、小学生だった人はもういい歳になっています。
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釣りにお金をかけたくない人が多くなった
バブルが崩壊してから、終身雇用制度もなくなり、会社を信じて頑張って働いてもいつリストラになるか分からない世の中になります。
趣味にかなりのお金をかけていられる人も一部の富裕層です。
大概は独身の頃は自由にお金を使えていた人も、結婚して子供が産まれてからは、生活や子供の学費にお金がかかるようになるので、趣味にかけるお金も限られてきます。
「いいリールが出たからステラ買っていい?」
なんて奥さんに聞き、
「いくらするの?」
と言われ、
7万円~なんて言おうものならパンチが飛んできそうです。
海釣り専用ソルトモデルのステラなんて10万以上するから7万円のステラなら安いじゃないか、と言えば、釣りの事がよく分からない奥さんは、発狂してしまうかも知れません。
「アマゾンでさんで3000円くらいで売ってるじゃない!」
と言われます。
釣りが趣味と言うと?
釣りがブームだった平成5年から10年くらいまでは、”趣味は釣りです”と言うと決まって、爺臭いとか、暗いとか思われていました。
というか面と向かってそう言ってくる人もいました。
釣りの出版社に務めていた時でも、女の子には決して釣りの雑誌を作っていると言わない方がいいよと、編集長に言われたものです。
「マリン関係の雑誌を作っているって言ったほうがいいよ」
と言われてました。
魚釣り、臭い、エサのミミズを連想する、オジサン、かっこ悪い、そういうイメージが定着していました。
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それが釣りブームがとっくに過ぎた現在では、ルアーやフライフィッシングなどの影響かファッショナブルでカッコイイ、エサを使わなくてもいいので臭くなくていいとイメージが変わってきました。
釣り番組や、芸能人の木村拓哉や反町隆史、糸井重里、奥田民生などの影響でバス釣りをやるカップルや女性も多くなりました。
哀川翔なども釣り好きで有名ですね。
また管理釣り場が全国に沢山出来るようになり、手軽に大きなニジマスやイワナ、ヤマメなど普段はめったに釣れない魚が簡単に釣れるようになったのも、カップルや女性だけでも釣りを始めるきっかけになります。
雑誌にも多くの女性アングラーを登場させるようになります。
皮肉にもブームだった頃は嫌われていた釣り、ですが、最近では釣り=臭い、暗いといったイメージがなくなり、やってみたい趣味の上位に入るようになりました。
値段もお手軽初心者セットとかリーズナブルに釣りが楽しめるように各釣具メーカーから5000円から1万円も出せばタックルが揃えられるようになったのは喜ばしい限りです。
これからどうなる釣り業界
釣具タックルの値段の合計金額が少なくても、楽しめる釣りが主になります。
堤防の小物釣りやちょい投げ釣りはいつでも人気です。
ブラックバス釣りは上記に事情からもどんどん減っていくでしょう。
本当に手軽に釣りができるブラックバス釣りでしたが、県によっては釣れたブラックバスの再放流も禁止しています。
釣れたら駆除するか、キープ(殺して)して食べてくださいと言う事でしょうか。
健啖隊の隊長のように釣ったバスをいつも美味しく調理して食べる人もそう多くはいないでしょう。
フライフィッシングにいたってはそれを売ってる釣具店がありません。
ほとんどが一般釣具店かルアー釣り専門店になってしまいました。
フライフィッシングの場合はタックル自体高いし、全部揃えたからと言ってすぐ釣りに行って釣れるのか?といった問題があります。
キャスティングができないとフライ(毛鉤)を飛ばすことさえ出来ません。
それに昔、ルアーやフライが日本入ってきて始めた人々も高齢になってやめていく人が多くなり、次の世代に広めていかなかったことも原因かもしれません。
一部のマニアのトーナメンターやエキスパートらはいても底辺が広がらないので、一般釣具店もフライ用品も売れないので置かなくなりました。
現在はフライフィッシングよりもテンカラ釣りの方が敷居が低くて入りやすいと思います。
仕掛けも竿もセット1万しなくて揃えられるし、日本に小渓流の場合テンカラ釣りの方が向いているのです。
テンカラ釣りと言うのは昔から日本にあった釣り方です。
毛鉤もフライフィッシングのように細かくて小さいミッジフライなど使わなくても、5~6種類の毛鉤で釣りになります。
リールもありませんし、グリップがコルクかエバーグリップで握りやすく出来ています。
各釣り雑誌は景気が悪いので広告代を出すところも少なく、経費もかけられないので、釣り雑誌が次々に廃刊になっています(磯投げ情報も廃刊になりましたね)が、釣り自体はいつまでも続いて行くでしょう。
それを伝えるメディアは減って行くかもしれません。
雑誌が減って行くならインターネットでしょうか?
芸能人を使った宣伝でまたブームが起こるかも知れません。